現地コラム
COLUMN
西表島の6月過ごし方
6月の西表島にはどんなイメージがありますか?
西表島の梅雨は本土より早く、5月中旬あたりからはじまります。
そして、6月中旬ぐらいには、日本でもっとも早く梅雨明けする島でもあります。
今回は、西表島の6月についてご紹介します。
気候
西表島を含め八重山諸島は、この時期に梅雨の時期へと入ります。
しかし、6月は梅雨の時期であるとともに、梅雨明けの月でもあるのです。
西表島の6月は、夏休みのハイシーズンを前に、観光される方にはとても良いシーズンかもしれません。
それでは、6月の西表島の気候についてご紹介していきます。
①気温
下の表をご覧ください。
5月より3度近く上昇し、最高気温が30度を超える日も出てきます。
まさに常夏、亜熱帯の島のシーズン到来ですね。
6月から常夏を味わえるのは日本では西表島などの八重山諸島だけですので、ぜひこの時期の西表島を体感していただきたいです。
・西表島の5月の気温
最低気温:22.7度
最高気温:28.3度
平均気温:25.2度
・西表島の6月の気温
最低気温:25.1度
最高気温:30.2度
平均気温:27.4度
(気象庁から引用)
②降水量
下の表をご覧下さい。
梅雨時期真っ只中のため、降雨量が高くなっています。
この時期はスコールが降りますので、突然の雨に要注意です。
スコールを体験できることも亜熱帯ならではといえます。
観光の一つとして楽しんじゃいましょう。
・5月の西表島の月間降雨量
182.1mm
・6月の西表島の月間降雨量
197.8mm
(気象庁から引用)
③風向・風速
下の表をご覧ください。
梅雨のシーズンということもあり、5月と比べて多少風が強くなっています。
ちなみに風速4メートルとは、「木の葉や細い枝が絶えず動く程度」だそうです。
6月は南の風ですし、さほど強い風は吹かないので、安心して西表島観光を楽しむことができます。
ただし、6月は西表島に台風が来ることがあります。
西表島は東シナ海の小さな島です。
高い山もなく海の風をそのまま受ける島ですので、台風の時に吹く風の強さや雨の量は、本土の台風とは比べ物にならないほどです。
人が飛ばされることもありますので注意してください。
台風時には、海岸や高台に行ってはいけません。
・5月の西表島の風速
平均風速:3.7m/s
・6月の西表島の風速
平均風速:4.0m/s
(気象庁から引用)
④日照時間
下の表をご覧下さい。
前月比で30時間近く日照時間が延びています。
梅雨の時期と言えど、本土のようにしとしと長時間降る梅雨と異なり、一気に降ってカラッと晴れ上がるような気候です。
そのため、降雨量が増えているにも関わらず、全体的な日照時間が長くなっているのでしょう。
冬場と比べてかなり日照時間が伸びるので、日が沈むのが遅く感じるかもしれません。
・5月の西表島の日照時間
170.3h
・6月の西表島の日照時間
199.8h
(気象庁から引用)
6月の服装
6月は梅雨の時期真っ只中です。
気温も高くなることから、亜熱帯特有の少しじめっとした暑さを感じることが多いです。
人によっては汗をかきやすい気候になります。
風通しの良い素材、あるいは吸水性が高い服装にすることをおすすめします。
6月下旬には梅雨も明けて夏本番といった気候になります。
日差しもとても強く、ギラギラとした南国の夏の到来です!
帽子、タオルなどで暑さ対策が必要です。
また、日焼け止めなどで紫外線対策も万全にしておくと良いでしょう。
この時期の西表島は、本土の8月よりも紫外線量が多いことで知られています。
長袖の羽織やサングラスも必要ですね。
実際に沖縄に訪れてみると、現地の方々は長袖で外出していることに気づくと思います。
紫外線への意識がいかに高いかわかりますね。
常夏のUVの強さを知っているからこその行動だと思われます。
楽しい西表島旅にはUV対策は不可欠なので十分な対策をしていきましょう。
混雑状況
この時期は梅雨のシーズンということもあり、さほど混み合いません。
梅雨明け後の7月や8月は、夏休みシーズンでもあり、一年を通じて最も混雑する時期になります。
西表島の6月は梅雨の時期ではありますが、下旬頃には梅雨明けしています。
梅雨を明けると、夏本番。
そんな6月下旬から夏休みシーズンまでのひと月程度の期間が、じつは西表島の穴場シーズンとも言えます。
この時期は観光客も比較的少なく、航空代、ホテル代、ツアー料金などいずれも他のシーズンと比べても安く設定されることが多いのです。
先ほどもご紹介した通り、西表島の梅雨は本土の梅雨のようにずっと雨が降っているものとは異なり、スコールのようにザーっと降ってすぐに止むような雨です。
そのため、雨がツアーに影響することはほとんどなく、むしろそんな亜熱帯特有の気候を体験できるということを考えると、この時期はお得なシーズンと言えるのではないでしょうか。
利用可能なアクティビティ
西表島の6月は、梅雨のシーズンであるため突然の激しい雨に見舞われることがあります。
さまざまなアクティビティのツアーに影響は少ないですが、スコールが起きるかもしれないという心構えは必要です。
また、7月、8月と比べれば少ないものの、台風のことも考えておかなければなりません。
沖縄地方全体を見ると、6月でも月に2回は台風が来ると言われています。
西表島を直撃するとは限りませんが、その可能性だけは考えておいたほうが良さそうです。
事前の天気予報、気圧のチェックは欠かさずしておきましょう。
台風が直撃してしまった時は、すべてのツアーが中止になるでしょう。
そんな時は、無理して西表島に行かず、石垣島でアクティビティを楽しむのも一つの手です。
石垣島は西表島よりも室内でのアクティビティも豊富にあるので、台風時でも、充分楽しむことができます。
そうなった場合のことも、頭の片隅に入れておくと万が一の際に役立つでしょう。
とは言うものの、6月の西表島には魅力満載のアクティビティがたくさんあります。
代表的なものをご紹介します。
①シュノーケリング
シュノーケリングは、西表島に欠かせないアクティビティの一つです。
西表島を含む八重山諸島は、サンゴ礁に囲まれ、石西礁湖という西表石垣国立公園に属するサンゴ礁群があります。
石西礁湖は、「せきせいしょうこ」と読みます。
石垣島と西表島の間にある礁湖であることから名付けられています。
東西20キロ、南北15キロに渡る国内最大のサンゴ礁群で、沖縄本島へのサンゴ幼生の供給源としても知られています。
そのため、このエリアには、数多くの生き物が生息しており、シュノーケリングスポットとしてとても人気が高いのです。
西表島のシュノーケリングなら、約400種類ものサンゴを見ることができます。
海の透明度、魚の種類の多さ、鮮やかなサンゴ礁の豊富さは世界でもトップクラスです。
一生の思い出になるような美しい環境が揃っていますので、ぜひ体感していただきたいアクティビティの一つです。
②カヌー
カヌーもまた西表島の定番アクティビティです。
もちろん、海でもカヌーを楽しむことができますが、西表島といえばリバーカヌーです。
西表島には巨大なヒルギ林群落のマングローブ林があります。
国立公園としても指定される一方で、世界自然遺産の候補地にも上げられるほどの美しい自然が広がっています。
そんな中を進むカヌーは、極上なひと時を味わえるでしょう。
カヌーによるジャングルクルージングは、その壮大な景色から映画の世界に入ったような感動的な体験をすることができます。
また、疲れた時にはオールを置いてゆったりとした時間を過ごすのも良いでしょう。
カヌーなら、目線が水面に近いので、新鮮な景色に出会えます。
緑に囲まれて動物たちの鳴き声やさえずりを聴きながら、波に揺られるのは最高の時間です。
カヌーツアーの魅力は、カヌーの安定性が抜群であることや、時間帯や場所などにさまざまなバリエーションがあることです。
西表島のカヌーツアーは、一人乗りのカヌーとご家族やカップルで乗れる二人乗りのカヌーがあります。
いずれも安定性抜群のカヌーを使用しており、転覆などの心配もございません。
小さなお子様連れのご家族や泳ぎが苦手な方でも、安心して参加することができます。
また、カヌーツアーは、丸一日体験できるものや半日体験のものなどバリエーションもさまざまです。
日の出、日の入りの時間帯、星空を見ながらのカヌーなど、さまざまなシチュエーションを堪能できるのも、西表島カヌーツアーの魅力です。
③ダイビング
西表島は国内でも有数のダイビングスポットとして知られます。
それはシュノーケリングの際にご紹介しました石西礁湖があることが大きな理由です。
ダイビングには高いスキルや面倒な準備があり、資格も必要だと思われがちですがそんなことはありません。
初めての方には「体験ダイビング」というコースがおすすめです。
ダイビング初心者を対象にしたアクティビティで、経験豊富なインストラクターと一緒に潜りますので、安心して楽しめます。
必要な備品はガイドが用意しており、実際にダイブするときには、丁寧なレクチャーがあるので安心して取り組めます。
ダイビングは、シュノーケリングよりも深いところに潜水できる点がメリットです。
深く潜っていくにつれて異なる生物を見ることができます。
シュノーケリング以上に楽しみの幅が増えること間違いなしでしょう。
④サガリバナツアー
6月はサガリバナツアーもおすすめです。
サガリバナとは一夜にして咲き乱れ、日の出が来る頃に散りゆく花です。
花が茎から弁にかけ、下方向に咲いているのが特徴の一つです。
サガリバナは、八重山諸島のマングローブなどの湿地帯に存在します。
夕方ごろから次第につぼみが開きはじめ、深夜に満開を迎え、早朝に散っていきます。
サガリバナの花弁の色は白やピンク、紅色などさまざまです。
また、バニラのような香りがするため、それも魅力の一つです。
夜が明ける頃には、一つひとつ花びらが海水に落ちてゆきます。
その様子は、色鮮やかな花びらと海水が鮮やかで、非常に幻想的な風景です。
サガリバナツアーでは、水面いっぱいのサガリバナの中をカヌーで通り抜けるツアーが一般的です。
サガリバナツアーを楽しむには2つ時間帯が一般的です。
ひとつは、サガリバナが咲き誇る夜のツアー、もう一つは満開のサガリバナが可憐に散りゆく早朝のツアーです。
どちらのツアーもとても美しいサガリバナを観ることができます。
夜のツアーの場合は、つぼみから徐々に花開くところを観ることができますし、早朝のツアーでは満開の花びらが散りゆくところを観察することができます。
早朝ツアーなら、サガリバナの花びらが水面いっぱいに広がる海を、朝日が照らす見事な景色も堪能できます。
どちらのツアーもカヌーでツーリングをしながら見に行きます。
この感動的なツアーはぜひ体験してほしいツアーの一つです。
⑤天体観測やナイトツアー
天体観測は、西表島の夜の観光の中でもとても人気があります。
島の90%以上がジャングルである西表島は、夜間に明るい光がほぼ存在せず、天体観測に最適です。
西表島は、世界で90箇所ほどしか認定されていない「星空保護区」の一つに選ばれています。
ナイトツアーでは、ガイトが案内してくれる星がきれいに見られる場所で、優雅に天体観測をすることができます。
「奇跡の島」バラス島のナイトツアー、浦内川夜間カヌーツアー、南風三田の浜で見る南十字星などがおすすめです。
都会で味わることができない星空はまさに天然のプラネタリウムとも言えるでしょう。
さいごに
西表島の6月についてご紹介いたしました。
いかがだったでしょうか。
梅雨の時期は、じめじめとしていて観光には向いていないイメージがあった方も多いのではないでしょうか?
6月下旬になると夏らしい気候になり、安く自由度の高い旅をすることができます。
そのため、この時期がベストシーズンといえるかもしれません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。