現地コラム

COLUMN

西表島12月

2020-10-18 12:15

12月と言えばクリスマスに冬休み、大晦日とイベントが目白押しの季節。

昔から師走と呼ばれ慌ただしいものとされる月ですが、お仕事の都合などによっては長期の休みを確保しやすい時期でもあります。

そして長い休みが取れるとなると、頭に浮かび始めるのが旅行の予定。

個人で旅行に行くのもいいですし、ご家族やお友達と行かれるもよし、都合を合わせてカップルで行く旅行も楽しいものです。

しかし、12月と言えば冬真っただ中のシーズン。

雪の深い地域は交通網が閉ざされてしまう場合もありますから、ウインタースポーツに興じるという目的でもなければ、できれば寒い土地へ行くのは避けたいところですよね。

そこでオススメなのが、沖縄県にある西表島への旅行!

と聞かされても、冬にわざわざ沖縄?海で遊んだりできないのに?と疑問に思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

確かに西表島の旅行ハイシーズンは夏場。

最も多くの観光客が訪れるのも、さんさんと南国の太陽が降り注ぐ夏真っ盛りの時期です。

ですが実は、西表島は冬でも海でのアクティビティや数々の観光スポットを楽しむことができるのです。

それどころか最盛期に比べると観光客が少なく、交通費や宿泊費を抑えることができるため、不自由を感じずに旅行できてしまいます!

夏場なら予約必須の人気アクティビティや人気の宿泊施設も苦労せず抑えることが可能です。

それだけでなくオフシーズンの西表島だからこそ見ることが出来る風景もあり、夏には体験することが難しい、ゆったりとした南国を堪能できるはずです。

それでは、12月の西表島について具体的に見ていきましょう!

 

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気候

まずは気になる12月の気候から見ていきましょう。

気温や降水量など、いくつかの項目別に数値を挙げながらチェックしていきたいと思います。

 

①気温

下の表をご覧ください。

 

・西表島の11月の気温

最低気温:20.5度

最高気温:25.0度

平均気温:22.7度

・西表島の12月の気温

最低気温:17.7度

最高気温:22.1度

平均気温:19.5度

(気象庁から引用)

 

西表島は南国ですが、あくまで日本国内。

12月ともなると本土同様、気温が下がって寒くなってきます。

しかし、寒くなるとは言ってもそれは西表島基準での話。

なんと冬場の西表島は平均気温が20℃程度に留まり、本土の冬とは比べ物にならない温暖さを誇っています。

20℃と言えば晩夏が過ぎ、秋口に入ったくらいの気温ですから、年間で最も過ごしやすいと感じる人が多い季節程度の温暖さです。

特に12月の上旬頃は半袖と半ズボンでも大丈夫なほどの気温です。

流石に月も下旬のクリスマスの時期に西表島を訪れると上旬よりは若干寒さが増すので、南国の割には寒いのかなと感じるかもしれません。

ですが、やはり20℃を越える日も多く、この傾向は月の終わりまでずっと続きます。

ただし、下旬に差し掛かる頃は夜の寒さには注意が必要です。

西表島は沖縄本島よりも、さらに400km以上南に位置しているその立地上、南十字星を国内で見ることが出来る数少ないスポットとして知られています。

他にもたくさんの星座を見ることができ、星空を見るために夜間外出する人も多いのですが、その時に昼の感覚で南国の装いで出かけてしまうと寒さを感じ、後悔してしまうことでしょう。

とはいえ、総じて温暖な気候です。

海の中は陸地よりもさらに安定して暖かいため、12月であっても数多くのマリンアクティビティなどが問題なく楽しめるでしょう。

本土の感覚で訪れると、冬なのにこんなに暖かいのかと頭が混乱してしまうかもしれませんね。

 

②降水量

下の表をご覧ください。

 

・11月の西表島の月間降雨量

221.2mm

・12月の西表島の月間降雨量

153.1mm

(気象庁から引用)


沖縄県は本土とは異なる亜熱帯気候に含まれており、基本的に雨は南国のスコールのように突発的に強く降り、短時間で止むという傾向があります。

西表島もその例に漏れずスコールのような雨が降る島なのですが、12月は基本的に年間を通して最も降水量が少ない月です。

天気予報をチェックしていても予想外の突然の雨に降られてしまうというのが西表島に観光に訪れた方がよく悩まされるケースなのですが、12月に訪れるのであればその心配は不要でしょう。

西表島で楽しめるアクティビティにはジャングルでのトレッキングやキャニオニングなど、雨天の影響を受けがちなものがいくつもありますが、雨が少ない12月であれば天候に左右されません。

予定通りにアクティビティを楽しむことが出来るため、旅行全体のプランが組みやすく、時間をロスすることなく十分に西表島観光を楽しむことができます。

ただし、島の天気は変わりやすいもの。

朝は晴れていたのに急に雨になるという可能性は常にありますので、折り畳み傘を携帯しておくと不安なく観光を楽しむことができるでしょう。

③風向・風速

下の表をご覧ください。

 

・11月の西表島の風速

平均風速:5.0m/s

・12月の西表島の風速

平均風速:5.0m/s

(気象庁から引用)

 

12月は11月とほぼ同じ平均5m/sの強さで風が吹きますが、11月よりは気温が下がっているため、比較すると体感温度は若干低めです。

風も北東から冷たい空気を伴って吹き付けるため、心地良い風とは言えません。

暖かい南国の風をイメージされていると、少し戸惑ってしまうでしょう。

半袖のような薄着で、直接風を受けると寒さを感じてしまいますので、風が強い日に備えて薄手の上着を持参することをオススメします。

厚着をする必要まではありませんが、寒さが苦手な方はウインドブレーカーのような防風性の高い上着を持ち込んでおくと安心です。

西表島はその地形上、風除けがなく常に海からの強風に晒されるので、気温よりも風の強さを基準に天気予報を確認しましょう。

 

④日照時間

下の表をご覧ください。

・11月の西表島の日照時間

93.4h

・12月の西表島の日照時間

75.4h

(気象庁から引用)



沖縄の離島ということで、西表島に南国ならではの太陽を期待される方も多いかとは思いますが、12月は冬至があるということもあり、日照時間がかなり短めです。

年間で日照時間が最も短い月の一つであり、日の出の時刻も午前7時台とかなり遅め。

ただ、これには観光向けのメリットもあります。

西表島の人気の観光ツアーの一つにアクティビティなどを楽しみながら日の出を鑑賞するツアーがあり、過度に早起きをせずに済むため、ツアー参加のハードルが低めとなっています。

また、日照時間が短いのは日の出、日の入りの時刻の問題だけでなく、曇り空が多いことも関係している点も把握しておきましょう。

西表島では12月になると北から気団が近寄ってくるため、雲が発生しやすく曇り空になることが増え、雨こそ降りませんが肌に差すような日差しを受けることは少なくなります。

真夏のように沖縄の太陽を目一杯浴びたい!という方にとってはマイナス点ですが、南国旅行は日焼けが気になるという方には、比較的旅行しやすい時期だと言えるかもしれません。

ただし、曇っていても紫外線量は多いので、気になる人は紫外線クリームを塗って日焼けをしっかりと予防しながら観光しましょう。

 

12月の服装

上でも軽く述べましたが、西表島では12月でも本土の冬のように着込むことなく軽装で過ごすことができます。

ただし、風が強いという点はしっかりと認識しておきましょう。

西表島は四方が海に囲まれ、遮蔽物がないことから元々風が強い島ですが、12月は特に気団が近づくため等圧線の幅が狭まり、強風が吹くことも多々あります。

上旬はまだ暖かく、半袖半ズボンにサンダル、その上に一枚パーカーなどを羽織るといった方もチラホラと見かけます。

しかし、クリスマスや大晦日などの下旬は北風が強くなり、暖かい南国をイメージして訪れると少し肌寒く感じるでしょう。

防寒対策として、ウインドブレーカーやパーカーなどの防風ができる服を持参しておくと安心です。

 

西表島の12月のイベント

12月の沖縄は、観光地としてはオフシーズンとなりますが、西表島の属している八重山諸島では文化祭のようなイベントが多数開催されます。

八重山諸島の児童たちが集まって音楽発表会を行ったり、吹奏楽部の演奏会があったり、お年寄りたちが芸能大会を行ったりといった内容です。

文化的な催し事が増えるという点では、まるで本島の秋のようなムードと言えますね。

観光というよりは地元のイベントといった様子ですが、足を運べば八重山の素顔の文化に触れることが出来るでしょう。

そして、西表島の12月もその気風に乗って、西表島人(しまぴとぅ)文化祭というお祭りが行われています。

島内の工芸品が展示販売されており、物産展も開かれるため、西表島のさまざまな食文化に触れることができます。

また、舞台も設けられており、夜には三線やエイサーなどの演奏が行われて南国の雰囲気を味わうことが出来るでしょう。

12月に西表島へと赴く予定があるなら、このお祭りと時期を合わせてみるのもいいかもしれませんね。

 

混雑状況

ハイシーズンとなる夏場よりは観光客は少ないものの、冬休みなどの長期休みがあることからオフシーズンの中では最も人が多い時期となります。

西表島は、日本でも随一の星空が見えることからクリスマスの時期の旅行先としてカップルからの人気も高く、また冬でも大自然に触れられるため家族連れのお客様なども大勢訪れます。

閑散としていて寂しいと感じることはなく、それでいて人の多さにうんざりしてしまうほどではないため、大変観光に適したシーズンです。

 

利用可能なアクティビティ

海でのアクテビティも西表島なら12月でも十分に楽しむことができ、水は温度が低いほど透明度を増すことから水中は大変美しいものとなっています。

特に、この時期にオススメのアクティビティをいくつかピックアップしました。

 

①グラスボート

西表島で体験できるアクティビティの中で、冬にぜひオススメしたいのがグラスボートです!

グラスボートは船底がガラス状になっている船で、透き通っていることから海に入ることなく海中の観察ができるアクティビティです。

いくら大丈夫とは言われても冬に海に入るのはちょっと…と抵抗がある方でも、グラスボートに乗れば体を水に濡らすことなくサンゴ礁や熱帯魚たちを観察することができます。

海水は、基本的に気温が低い時期ほど透明感を増すとされていて、西表島の海も冬場はより美しく透き通ったものとなっています。

そんな冬の西表島の海をグラスボートであればどなたでも堪能でき、海遊びをするのは難しいお子様や高齢の方を連れての旅行にも最適です!

 

②クラフトづくり

気候が比較的安定している冬季の西表島ですが、それでも南国の気候は読めないもので、予期外の雨に見舞われてしまうこともあります。

雨で予定がつぶれてしまった、そんな時は室内で体験できるクラフト体験はいかがでしょう。

沖縄の伝統工芸の八重山みんさーや月桃染めなどが体験できます。

雨でも楽しめるアクティビティを旅行プランの中の予備として組み込んでおくのが賢く西表島を旅行するコツだと言えるかもしれません!

 

おすすめのクラフトづくり体験できるのはクラフト&アートの店 マツリカ!

■基本情報

店名 クラフト&アートの店 マツリカ

アクセス 沖繩県八重山郡竹富町南風見201-79

電話番号 090-7585-3934

営業時間 10:00~18:00

定休日 金曜日

 

③シュノーケリング・ダイビング

シュノーケリング

沖縄と言えばシュノーケリング・ダイビングですよね。

西表島の冬のダイビングスポットは船浮や崎山など、西表島の西側にある白浜港沖です。

冬だからこそ体験できるコースや景色が見られます。

特に、冬季は台風がないことから海水内の濁度が非常に低く、透明度の高い海を堪能することができ、ダイバーにとっても人気の季節となっているのです。

寒さについても心配ありません。

海水温度は気温より高い23℃程度の暖かさとなっています。

濡れたまま風に吹かれてしまうと流石に冷たさを感じますが、保温効果もあるウェットスーツをきちんと着用すれば、寒さを忘れて12月の海を堪能できるでしょう。

 

④天体観測

星空

西表島はジャングルの近くにあることから空気が澄んでおり、特に冬期は一際澄み渡った夜空を見ることができます。

上でも軽く触れましたが、西表島は美しい星空にも定評がある土地。

現地の人しか知らない星空観賞スポットが島内にいくつもあるため、ツアーに参加することでガイドさんに秘密の場所へ連れて行ってもらえるでしょう。

国内で初めて認定された星空保護区の西表島で、国内ではほとんど見ることが出来ない南十字星を眺めてみてはいかがでしょうか。

 

⑤日の出とともに朝から爽快!サンライズSUP

サンライズSUP

12月は日が落ちるのが早く、まだまだ遊び足りなかったなという気分で一日を終えてしまうこともあるでしょう。

そんな時は次の朝に早起きして、サンライズツアーに参加しましょう!

12月は日の出が遅いので、夏に比べゆっくりとホテルを出ることができ、朝が弱い方でも安心です。

西表島から眺める水平線上の先に現れる朝日は心が洗われるような美しさ。

そんな朝日を眺めながら、フィットネス効果が高くインスタ映えが抜群として大人気のSUP(スタンドアップパドルサーフィン)を楽しむことができます。

滅多に見ることのできないマリンブルーの海と朝焼けを早朝から満喫すれば、長い一日を楽しめること間違いなしです!

 

さいごに

12月にテーマを絞り、西表島についてご紹介させていただきました。

12月はまとまった時間も取りやすい季節。

避寒を兼ねて、暖かい南国の西表島で親しい方と一緒にゆったりとした年の瀬を過ごしてみるのはいかがでしょうか。

ぜひ12月の西表島を訪れ、満喫してみてくださいね!