現地コラム

COLUMN

感動必至!西表島の美しい夜景

2021-01-13 03:39

西表島で夜景を見よう!

沖縄県の中でも有数の人気観光地である西表島。
島を覆う大森林と周囲を囲んだ青い海が印象的な島として、ご存知の方も多いのではないかと思います。
そんな西表島観光の醍醐味として、アクティビティや島内探検を楽しむといった日中の遊びの印象が強いかもしれません。
しかし、西表島の魅力は昼だけではありません。
この島では、他の土地では見られない素晴らしい天然の夜景と出会うことができます。

 

西表島はどこにある?

西表島があるのは那覇市がある沖縄本島から、さらに南西へ440kmほど移動した位置。
リゾート地として人気の高い石垣島と同じ八重山諸島に属しています。

 

島の9割が森林で街灯ほぼナシ?

ジャングルナイトツアー
そんな西表島は、なんと島の9割もの面積が森林に覆われている点が最大の特徴です。
西表島は特別天然記念物であるイリオモテヤマネコをはじめ、多くの貴重な動植物が生息していることから「東洋のガラパゴス」と称されています。
そんな世界的に見ても稀有な環境を保護するために森林の伐採や開発が行われていないといった事情があり、島に通された道路も島内を一周するには至っていません。
そんな島ですので街灯はほとんど設置されておらず、夜になればとても現代とは思えない暗闇が島全域を包み込みます。

 

西表島の星空はまさに天然プラネタリウム

上述の通り、夜は真っ暗な島ですので、夜景は人工的な街明かりとは真逆のもの。
暗闇に包まれた地上から夜空を見上げれば、大空に描き出される天然のプラネタリウムを目の当たりにすることができるのです。

 

西表島で見られる星座

北半球と南半球の空で目にすることができる星座のラインナップはガラリと変わります。
代表的なものは北斗七星と南十字星です。
基本的に北斗七星は北半球の空でだけ、南十字星は南半球の空でだけ目にすることができる星座として親しまれています。
ですが例外的に、西表島は季節によって北斗七星と南十字星の両方を視認できます。
北緯24度という緯度が功を奏していて、西表島からは国際天文学連合によって星座として認められている88種のうち、なんと84種もの星座を目にすることができるのです。

 

日本初星空保護区に指定

人口2400人ほどの西表島は車の交通量が多くなく、大規模に煙を排出するような工場もありません。
そのため空気が非常に澄み渡っており、大気中に含まれる塵などが少ないため星光をくっきりと視認することが可能です。
明かりの少ない環境と広く夜空を眺められる緯度、二つの条件が見事に噛み合っていることから、西表島はアメリカの国際ダークスカイ協会から日本初の星空保護区として指定を受けました。
西表島の星天の素晴らしさは国際的にも認められているのです。

 

西表島で夜景を見るならここ!おすすめ星空スポット3選

では、そんな西表島の中で特に夜景を眺めるのに適しているスポットを3つご紹介させていただきます。
いずれのスポットも絶景の星空と出会えること間違いないでしょう。

 

ビーチで眺める!トゥドゥマリ浜

トゥドゥマリ浜
沖縄ならではのロケーションで星を眺めたいのであれば、夜の浜辺で波のせせらぎを聞きながら夜空を見上げるのがオススメです。
西表島に数ある浜辺の中でも、島内北部の宇那利崎にあるトゥドゥマリ浜は特に星空の観察に向いています。
というのも、この浜は島内では珍しく砂が積もって形成されています。
他の浜辺は、サンゴが砕けて白くなった破片が積み重なったものであることが多く、美しいのですが素足で歩くのにはあまり適していません。
その点、トゥドゥマリ浜は滑らかな砂地であり、プライベートビーチのような落ち着いた雰囲気と合わせて、裸足で散策したり、腰を下ろして星を見上げるのにとても適しているのです。

 

アクセス良好!ウナリザキ公園

ウナリザキ公園
トゥドゥマリ浜のすぐ近くには、ウナリザキ公園という星空スポットも位置しています。
二階建ての展望台からパノラマで東シナ海を眺められる絶景スポットとして昼間も人気の場所であり、上原港から車で10分程度で辿り着けるアクセス性の良さも特徴です。
どの時間帯に訪れても綺麗な景色と出会うことができるのですが、周辺に遮るものがない立地なため、夜にこの場所から見上げる星空はまさに格別。
展望台まで向かうための道は整った遊歩道が設置されているため、暗い夜に歩いても安全という点も嬉しいところです。

 

南十字星なら!南風見田の浜

南風見田の浜
西表島ならではの星空を堪能したいのであれば、国内では珍しい南十字星を観測しやすいスポットもチェックしておきたいところです。
上原港から車で1時間ほどかけて走り、県道の終点からさらに数km進むことで南風見田の浜へと到達できます。
西表島から見える南十字星は空の低い位置に姿を現すため、目にするためには南側の空が見えるという前提条件が必要です。
南風見田の浜は南向きの浜辺ですので、時期と天候さえ合えば水平線の向こうに南十字星をはっきりと見ることができます。

 

西表島はどこでも星空スポット!

星空を観察しやすいスポットをご紹介させていただきましたが、西表島ではこれらの場所だけでなく、明かりが近くになく頭上が覆われていない場所であれば美しい星空を味わうことが可能です。
南十字星のように視界がひらけている方向によって見える星、見えない星が変わってきますので、色々な場所を巡って自分だけのスポットを探してみるのもとても楽しいでしょう。

 

西表島で星空を見に行こう!星空&ジャングルナイトツアー

星空を観察できるスポットが各地に点在している西表島では、夜のジャングルを巡りながら星空を鑑賞できるツアーなども組まれています。
個人で夜のジャングルを歩き回ることはなかなかできませんが、現地のガイドの方に案内を受けながらであれば楽しく冒険気分を味わうことができるでしょう。
暗いジャングルの木々の隙間から見上げる満天の星空は、きっと一生モノの感動体験となってくれるでしょう。

 

夜行性の生き物にも会える!

ヤシガニ
またジャングルには日中活動していない生物も多く、そういった生き物たちに出会えるという点もジャングルナイトツアーの優れた点です。
ここでしか出会えない貴重な生物たちと接することができるため、大変オススメのアクティビティとなっています。

 

星空×マングローブ!ナイトSUP/カヌーツアー

ナイトSUP
また、夜のアクティビティとしてはサーフボードに乗ってパドルで漕ぐSUP(スタンドアップパドルサーフィン)や、カヌーも多くの人々に親しまれています。
西表島ならではのマングローブ林の間をゆったりと漕ぎ進めつつ、川のせせらぎを感じながら夜空を見上げられるという贅沢な内容で人気を博しているのです。
いずれも難易度と危険性が低いため、老若男女を問わず楽しめる点もポイントとなっています。

 

西表島で夜景を見る際の注意点

さて、いいことづくめな夜の西表島ですが、離島という非日常的な環境での観光ですのでそれなりの注意点を頭に入れておかなくてはなりません。

 

危険生物に注意

まず第一に、ジャングルなどに足を踏み入れる際は常に周囲に危険生物がいる可能性を考慮しながら行動しましょう。
西表島の大半は人間の手が入っていない原生林ですので、毒蛇やサソリなどがいる可能性があります。
知らない生物に迂闊に触れたりしないことを強く意識しておきましょう。

 

もちろん宿泊が必須

西表島は離島ですので、夜間は島から出る手段がありません。
夜の西表島を楽しむのであれば必然的に一晩を島で過ごすことになりますので、宿の手配はしっかりとしておきましょう。

 

虫よけスプレーをしておこう

また、ジャングルに立ち入る場合は命に関わるような有毒生物への警戒とは別に、虫刺されへの注意も必要です。
訪れる場所によっては大量のやぶ蚊に襲われてしまうようなケースもありますので、虫よけスプレーは念入りに使用しましょう。

 

生き物を持ち帰るのは禁止

西表島はその貴重な環境を守るため、さまざまな法律によって生き物を島外へと持ち帰ることが禁じられています。
モラルの問題ももちろんですが、それだけでなく法律で罰せられる行為ですので、必ず島の生物は島の中に留めておくように心がけましょう。

 

まとめ

以上、夜の西表島についてお伝えさせていただきました。
昼の西表島もアクティブな見所に溢れていますが、夜は少し趣を変えてロマンチックな側面を見せてくれる点が大きな魅力です。
西表島へと訪れて、ぜひ日本屈指の星空を体感してみませんか?