現地コラム
COLUMN
圧倒的大自然!西表島ジャングルで植物観察
目次
島の9割が熱帯雨林の西表島で植物観察!
南国の植物に囲まれてみたいと思ったことはありませんか?
思ったことがある方もない方にもオススメなのが、自然でいっぱいの西表島への植物観察旅行。
西表島観光に訪れれば雄大な大自然に目を奪われてしまうこと、間違いなしです。
なんと島の9割が熱帯雨林に覆われている西表島の自然環境は、国内のみならず世界的に見ても非常に貴重なものなのです。
西表島ってどんな島?
沖縄本島より約440km南西に位置しており、面積は沖縄本島に次いで県内2位です。
そんな西表島は、沖縄に数ある離島の中でも際立った個性と魅力で多くの人々に親しまれています。
その立地上、西表島は本土とは異なり亜熱帯の気候です。
真冬の時期でも最高気温は20℃に達する日が多く、年間を通して半袖で過ごせてしまうほどの温暖なため、どの季節でも観光に適しています。
人口は、約2400人程度です。
コミュニティの規模がそれほど大きくないため、島には空港がありませんが、近くの石垣島まで飛行機で行くと高速フェリー1本で辿り着けるため、アクセスにも苦労はしないでしょう。
世界遺産登録地に指定されている
そんな西表島は、ユネスコによって世界自然遺産の登録地として認定されました。
西表島と言えばマングローブ!よく見られるマングローブ3選
ここでは、世界自然遺産登録地とされている西表島の貴重な植物たちを見ていきましょう。
まず、西表島の熱帯雨林をイメージした時に思い浮かべる方も多いであろうマングローブをご紹介させていただきます。
ヤエヤマヒルギ
テレビや本などで代表的なマングローブとしてその姿を取り上げられる機会が多いのが、ヤエヤマヒルギです。
この木は、水中へとタコのように足を伸ばして生える性質をしており、高さは10mほどにも達するためマングローブとしては、かなり高木の部類に入ります。
絡まって入り組み水中へと足を伸ばしている根は、多くの生き物たちの住処となっているため、西表島の環境を名実ともに支えている木と称することができるでしょう。
オヒルギ
オヒルギもマングローブとしては高木の部類で、ヤエヤマヒルギと同程度の樹高へと成長します。
春の時期に咲く花を包む萼の部分が赤く、鮮やかな色合いで私たちの目を楽しませてくれます。
逆V字の形状をした根が特徴の1つですので、それらしい木を見かけた際は根に目を向けてみると良いでしょう。
メヒルギ
メヒルギはマングローブとしては寒さに強い特徴を持っているため、西表島だけでなく日本各地でその姿を見ることができます。
7~8mの樹高は他のマングローブと比較すると低めで、幹も細めの印象になっています。
西表島固有の植物というわけではありませんが、他のマングローブと見比べることができるのは西表島だけの楽しみ方です。
マングローブを見ながらSUP&カヌーを楽しもう!
そんなマングローブが群生している川をサーフボードやカヌーに乗って遊覧するアクティビティが、西表島では多くの人々から人気を博しています。
SUP(スタンドアップパドルサーフィン)もカヌーも、初心者でも気軽に楽しめる点が特徴ですので、ぜひ積極的に参加してみてはいかがでしょうか。
西表島でよく見られるその他植物10選
次はマングローブ以外の西表島の植物たちを見ていきましょう。
大自然に溢れた島のため、植物の種類が非常に多いです。
ここでは、その中でも頻繁に見かける植物や印象的な植物を紹介させていただきます。
サトウキビ
沖縄を代表する植物と言えば、砂糖の原料となるサトウキビを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
西表島でも、1800年代の末頃から広くサトウキビ栽培が行われています。
島の道路をレンタカーなどで走っていると、背の高いサトウキビ畑が有名な歌のようにざわざわと風にそよぐ姿を目にすることができるでしょう。
島バナナ
西表島では、バナナの栽培も盛んです。
バナナと言っても一般的なスーパーや、八百屋の店頭に並ぶ海外産のバナナとは違う島バナナと呼ばれるもので、濃厚な甘さと酸味を併せ持っています。
南国らしい爽やかな味わいで、一般的なバナナの10倍ほどの価格で取引されている高級フルーツなのです。
アコウ
アコウは低めの土地に生えている常緑樹であり、高いものでは20mほどにまで伸びる植物です。
「絞め殺しの植物」という異名を持っており、種子が他の植物の上で発芽すると根を張って、その植物を枯らしてしまうという面白い性質を持っています。
イチジクに似た果実は食用にすることもでき、西表島ではあちこちで見かけることのできる馴染み深い植物なのです。
クワズイモ
観葉植物として広く親しまれているクワズイモを、西表島では道路脇などそこら中にたくさん見かけることができます。
大きいものでは60cmほどにも及ぶ葉が特徴的で、クワズイモが生い茂っている様は本土とは異なる南国情緒を感じさせてくれるでしょう。
また、観葉植物として鉢で育てられている際には見られない実や花を付けている姿を目にすることもできるため、観葉植物のクワズイモを見たことがある方は、見比べてみるのも良いでしょう。
モダマ
西表島の川沿いでは、ウネウネと複雑に曲がりくねったツタのような形状の木を見かけることがあります。
これはモダマと呼ばれるマメ科の木で、サヤが1mにも及ぶ巨大な豆が成ることで有名な木です。
童話のジャックと豆の木のモデルになったとも言われており、細かな知識がなくてもそのサイズ感を見るだけで、十分に楽しめる植物です。
アダン
西表島に訪れた人の中には、アダンの木が最も印象に残った植物だという人も少なくありません。
厚く硬いアダンの葉は、加工することでパナマ帽などの材料に利用されており、パイナップルに似た実はゴツゴツとした皮に覆われた特徴的な姿をしていてヤシガニの大好物となっています。
さらにアダンの若芽は食用として利用されることもあるため、西表島の文化に深く根付いた植物だと言えるのです。
ガジュマル
ガジュマルは温暖な地方に分布している常緑高木であり、西表島に限らず沖縄や鹿児島の離島への旅行では目にする機会が多い木です。
西表島の木々が生い茂ったジャングルの中にはひときわ大きなガジュマルも点在していて、ガジュマルと並んで写真を撮れば沖縄旅情たっぷりの1枚が撮れること間違いなし。
またガジュマルはアコウと同じ「絞め殺しの植物」としての特性を持っているため、根の様子に着目してみるのも面白いかもしれませんね。
ヒカゲヘゴ
シダ植物の中で世界最大のものとされているヒカゲヘゴにも西表島では出会うことができます。
本土で通常見かけるシダ植物はそれほど大きくないものが多い中、このヒカゲヘゴは10m級の巨木へと成長していることも少なくありません。
見慣れない巨大な木があちこちに生い茂っている様子はまさにジャングルといった風情を醸し出していて、冒険映画の中に入り込んだかのような気分を味わわせてくれるはずです。
ギランイヌビワ
ギワンイヌビワはビワの仲間で、ビワと似たような実をつけるものの味が劣ることからイヌビワと名付けられているそうです。
この木は太い幹から直接実や花が生えることが特徴で、これは幹生花と呼ばれる珍しい生態となっています。
知らなければ普通の木として見落としてしまいがちですが、木から直接ぽろぽろと実や花が生えている様子は気付いてしまえばとても可愛らしいものですよ。
サガリバナ
最後にご紹介させていただくのは、幻の花と呼ばれるサガリバナ。
この花は夏の間、夜から朝方にかけての時間帯にだけ花開き、朝になれば散ってしまうという儚い性質を持っています。
儚さだけでなく真っ白な花弁の美しさも大層なものであり、現地の人々から観光客まで多くの人々から愛でられている花なのです。
植物観察ならジャングルナイトツアー
そんな西表島の多くの植物をじっくりと眺めることができるのがジャングルナイトツアー。
西表島ではナイトツアーが盛んに行われており、昼よりも夜の方が西表島の本領だと言う人もいるほどです。
レアな動物にも出会える可能性大!
ナイトツアーでは植物だけでなく、夜に活発に活動する野生動物たちとも出会える可能性があります。
西表島の動物には、昼は住処でじっとしていて夜に動く夜行性の動物も少なくありません。
動物たちが大自然の中で活き活きと躍動する姿と出会いたい方は、ぜひナイトツアーの利用をご検討ください。
サガリバナ鑑賞ならサガリバナツアー
また、サガリバナを鑑賞したいのであればサガリバナが咲いている場所へと赴くサガリバナツアーを利用しましょう。
島のどこにでも生えているという植物ではないため、確実に見たいのであれば専用のコースへと赴くのが一番です。
サガリバナは期間限定(5~8月)
注意点として、サガリバナは季節限定の花です。
上でも述べましたが、サガリバナが咲くのは5月から8月の夏頃だけ。
うっかり他の季節にサガリバナを目的に西表島を訪れても見ることはできませんので、しっかり時期を合わせて旅行の予定を組むようにしましょう。
まとめ
自然に溢れた西表島の植物たちを紹介させていただきましたが、いかがだったでしょうか。
普段はあまり草花に目を向けないという人も、一度西表島に行くと植物に興味が湧くかもしれません。
機会があれば、ぜひ西表島を訪れてみてください!