現地コラム
COLUMN
西表島ツアーでアクセス!”奇跡の島”バラス島で絶景を堪能
目次
「奇跡の島」バラス島とは?
バラス島は、南西諸島の西表島と鳩間島の間にある島ですが、地図で調べても見当たりません。
また、その陸地は歩いて数分で一周できるほどの面積です。
地図にない理由は、この島がサンゴ礁の欠片が堆積してできた島だからです。
岩場がまったくないので、地図には載っていないというのがこのバラス島のからくりになります。
過去をたどると、1990年頃には一つだけサンゴの島ができていたのですが、その後二つ目の島ができ、1998年の強い季節風により、それらが一つの島になったようです。
1990年以前、いつごろこの島ができていたのかは、正確にわかっていないようです。
サンゴ礁でできた島
サンゴ礁の欠片のことを「バラス」と呼ぶため、この島はバラス島と呼ばれています。
バラス島のある海域は、ミドリイシを中心としたサンゴ群衆エリアです。
西表島周辺は、エメラルドグリーンの海、どこまでも澄んだ空、そして白く映えるサンゴ礁と、手つかずの自然がふんだんに残るエリア。
これらの自然環境が貴重であることから、バラス島エリアは西表石垣国立公園の海域公園地区にも指定されています。
どうして奇跡と呼ばれてるの?
バラス島が「奇跡の島」と呼ばれるには3つの理由があります。
1つ目の理由は、バラス島が干潮時しか水面の上に姿を現さないからです。
潮の満ち欠けによって、島が現れる時間が違います。
潮位が100センチ未満の干潮の時間帯なら陸地が現れますので、そのタイミングで訪れるツアーが多いようです。
潮位は気象庁のホームページで調べられますので、事前に確認してみましょう。
2つ目は、バラス島がサンゴの欠片だけでできた島だからです。
サンゴ礁は、強い波にさらされることで欠片になり、海を漂います。
バラス島の南北には西表島と鳩間島があり海流が穏やかですので、強い波は東西に流れる波浪の影響ということになるでしょう。
その東西の波浪の影響を受けて、サンゴの欠片が堆積し、バラス島となったのです。
このようにサンゴの欠片だけでできた島は、北半球にはバラス島しかありません。
南半球にもバラスの島はグレートバリアリーフしかないことを考えると、やはり沖縄のバラス島は奇跡の島だといえるでしょう。
その上、サンゴの欠片だけからできているため、一切の植物が育っていません。
バラス島に来れば、南西諸島のすばらしい景観を、遮るものがまったくなく堪能できる、そんな経験ができるのではないでしょうか。
3つ目の理由は、島の形が定まっていないからです。
バラス島は、サンゴ欠片の堆積場所によって、位置を変えています。
ですから季節性の波浪や台風が通過すると、東西数十メートル程度移動しています。
また島全体の形も三日月形や円形、ときには縦長だったりする点は、まさに波や風でサンゴの欠片が流されていることの証といえるでしょう。
これらの理由で、バラス島は地図に載らない奇跡の島と呼ばれます。
バラス島への行き方
バラス島は、このように形が一定せず、満潮で沈んでしまう島ですので、定期船などはありません。
加えてバラス島は、西表島の上原港から2キロメートルぐらいの距離しかありませんので、フォールディングカヌーなどを持っている方なら、自力のパドリングでも到達できると思われるのではないでしょうか。
しかし、この海域はサンゴが堆積するほどの強い海流の流れがあります。
よって、自力のパドリングなどでバラス島へ行くことは非常に危険です。
必ずツアーに参加して、船で連れて行ってもらいましょう。
ツアーでしか行けない
バラス島へ行くなら、西表島や石垣島など周辺の島から現地のアクティビティの会社の船で行くツアーに参加することになります。
バラス島へのツアーは、探してみるとほんとにたくさんありますね。
バラス島だけのツアーなら、ほとんどが半日ツアーです。
ツアーに参加すれば、干潮の「島がある」時間帯に訪れ、シュノーケリングなどの体験を満喫できます。
もちろん島からの帰路も確保できますので、便利です。
ぜひツアーを探してみてください。
バラス島と合わせて楽しめる1日ツアー
バラス島のアクティビティと言えば、シュノーケリングですね。
エメラルドグリーンの海に潜ると、何メートルも先の深さまで見通せる透明な海を目の当たりにして、自分が標高の高い場所にいる、足元を掬われたような錯覚を覚えます。
そうしていると、海に泳ぐ熱帯魚、海流に揺らぐサンゴ礁の景色が広がるのです。
すべての景色が、西表島に来てよかったと感じさせてくれます。
またバラス島は、うみがめとの遭遇率がとても高いスポットです。
バラス島のシュノーケリング体験で、いつもの生活では絶対に出会わない、時間の流れと風景に、きっと感動すると思います。
しかし、いくら魅力的なバラス島でも丸一日時間をつぶすことはできません。
満潮の時間帯もありますので、バラス島だけでなく、見どころがたくさんある西表島の観光やアクティビティスポットと組み合わせたツアーに参加してみるのはいかがでしょうか。
ツアーに参加することで時間も有効に使えますので、ぜひ気に入ったツアーを探してみてください。
ここでは、バラス島のシュノーケリングと合わせた、西表島の楽しみ方を紹介します。
迷ったらコレ!SUP/カヌー×バラス島シュノーケリング
このツアーの組み合わせは、西表島ツアーの定番と言えるでしょう。
アクティビティで悩んだときは王道のSUP/カヌーツアーに参加することをおすすめします。
加えて、最近ではSUPというアクティビティの人気が高くなっています。SUPとは、スタンドアップパドルボードの略です。
立ったままサーフボードに乗り、パドルでバランスと方向を操りながら海面を進むアクティビティです。
板の幅がサーフボードより広いSUPも多く安定性がありますので、女性でも自分のペースで景観を楽しみながら進むことができます。
大自然に囲まれながらSUPやカヌーに乗ってゆったり進むと、日ごろのストレスもどこかに飛んでいってしまうでしょう。
また、ツアーで訪れるような自然豊かなフィールドでの見渡す限り人工物のない光景は西表島に来てよかったと心から思える非日常な場所です。
観光とアクティビティ!由布島観光×バラス島シュノーケリング
由布島は西表島から500メートルしか離れていません。
総面積0.15平方キロメートル、人口15人の、島全体が「亜熱帯植物楽園」と呼ばれる植物園となっている島です。
また、観光地としてこの島を有名にしたのは水牛でしょう。
由布島と西表島の間は、水深が大人の膝ぐらいしかなく、島と島の間の移動手段として水牛車が使われてきました。
観光用には、三味線を弾きながら沖縄民謡を聴かせてくれる水牛車があります。
由布島へ渡ったら、「亜熱帯植物楽園」を訪れるのがおすすめです。
植物楽園には、ブーゲンビリアの植物園、日本最大の蝶「オオゴマダラ」が見られる「蝶々園」、水牛の池などがあります。
オオゴマダラは、南西諸島でしか見られない白黒模様の蝶で、羽根を広げると15センチぐらいになる蝶です。
由布島でのアクティビティは、一生ものの思い出になること間違いなしです。
世界遺産登録地コンプリート!SUP/カヌー×鍾乳洞探検×バラス島シュノーケリング
世界自然遺産の島、西表島にはもう一つ鍾乳洞という隠れスポットが存在します。
鍾乳洞は立っては歩けないような広さのエリアもあり、やや本格的なケイビングが体験できます。
そこまで行くとヘルメットや膝などのプロテクター、懐中電灯が必要ですね。
ここでは、暗がりに生息するコウモリにも出会えるかもしれません。
まとめ
地図にない島、バラス島の楽しみ方をご紹介させていただきました。
バラス島は、360度遮るもののない島で、気持ちも体もリフレッシュできること間違いありません。
一方の西表島は面積も広く、アクティビティや観光スポットが遊びきれないほどある、魅力的な島です。
バラス島を満喫するのはもちろん、西表島のツアーとうまく組み合わせて、充実した時間を満喫してください。