現地コラム

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西表島-鳩間島-

2021-01-13 03:15

鳩間島とは?

鳩間島
鳩間島とは、西表島の北16キロ足らずにある、人口50人足らずの小さな島です。
2005年にテレビドラマ『瑠璃の島』の舞台となったことで、島外からの観光客が激増し、2008年には年間1万人の観光客が訪れる島となりました。
最近では、年5,000人程度と落ち着きを取り戻していますが、今でも島の魅力に魅了された観光客で賑わっています。
今回は、鳩間島の基礎知識や魅力的な観光スポット、アクティビティを紹介します。
鳩間島に行くことをご検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

昔ながらの自然・文化が残る

石碑
鳩島は、その島の小ささや人口の少なさから、現代でも昔ながらの自然や文化の残る島です。
その象徴的なものは「鳩間中森」です。
島にある3つの森のなかで、真ん中にあることからつけられたこの名前の森は、八重山の民謡「鳩間節」でも知られる場所となっています。
この森の中央高台には、現在では灯台がありますが、その見晴らしの良さから琉球の昔でも「物見台」が設けられていました。
復元された物見台も、今は登ることができます。

八重山諸島で最小の有人島

鳩間島の街並み
鳩間島は、八重山諸島でもっとも小さい島です。
面積は0.96平方キロメートルしかありません。
皇居が1.4平方キロメートル、ディズニーランドとディズニーシーをあわせた面積が1平方キロメートルですので、どのくらい小さいか想像できると思います。

鳩間島へのアクセス方法

鳩間島へは、石垣島からと西表島から高速フェリーの定期船があります。
また、車を載せられる貨物船がカーフェリー(貨客船)として運航しているでしょう。
貨客船は運航していない曜日もありますので、注意が必要です。

石垣島から高速フェリー

鳩間島へは、石垣島から高速フェリーで渡るのが一般的です。
直行便と西表島の上原港経由の便があります。
所要時間は、直行便なら40分程度、西表島経由なら70分程度です。

西表島からも渡航可能

石垣島から西表島を経由する高速フェリーなら、上原港から乗船でもできます。
所要時間は15分程度です。
また、西表島の上原港と鳩間島だけを運航する航路もあるので、必要に応じて下調べが必要でしょう。

石垣島・西表島発のツアーに参加

鳩間島には民宿が10軒足らず、部屋数にして30部屋程度しかありません。
もちろん鳩間島を堪能するなら、島に宿泊して時間の流れを肌で感じたいところです。
しかし、石垣島や西表島からも日帰り圏にある島ですので、その利便性を生かして、石垣島や西表島からツアーで鳩間島を堪能するのもよいですね。

鳩間島の天候

鳩間島の花
亜熱帯性気候に属する鳩間島は、暖かい海に浮かぶ島です。
年間を通して気温は高く、湿度も高いのが特徴でしょう。
1月の最低気温は15度程度なので、残念ながら冬場は短パンにTシャツでは過ごせません。
トレーナーなどが必要な気候です。
一方で8月の最高気温は33度程度となります。
本土のように35度を超える猛暑日は、意外にも数えるほどしかありません。
梅雨の時期は本土より一足早く5月のゴールデンウィークごろにはじまります。
加えて年間を通してスコールが降り、7月から9月の台風シーズンは、年平均7,8個の台風が通りますので夏の渡航には天候の注意が必要です。

鳩間島観光のベストシーズン

夏の入道雲、青い空、コバルトブルーの澄んだ海のイメージから、鳩間島のベストシーズンを夏と考える人も多いと思います。
しかし、夏は台風が多い上に晴れても日差しが非常に強く、その上、本土からの観光客が大挙して訪れるシーズンでしょう。
静かな波の音とのんびりした空気感、都会の喧騒から離れた非日常を味わえる、鳩間島のベストシーズンは、台風前の3月4月ごろかもしれません。
この時期のことを鳩間島では、「うりずんの季節」と呼んでいます。
寒くもない暑くもない、観光客も少ない、そして航空券も安いこのシーズンがベストシーズンと考えてもあながち間違いではなさそうです。

鳩間島での移動手段

鳩間島は周囲3.9キロの島です。
皇居より狭い島であることを考えると、よほど大きな荷物でもない限り、自動車の必要はないでしょう。
八重山諸島は時間の流れもゆっくりですから、島の移動も徒歩や自転車がぴったりだと思います。

徒歩(おすすめ)

のんびり歩いても1,2時間でぐるっと一周できます。
日帰りで鳩間島を訪れていても、帰りのフェリーまでに余裕を持って散策できるでしょう。
徒歩であるけば、きれいな花や思いがけない風景に気がついたりできますね。

レンタサイクル

鳩間島は平坦な島ですので、自転車での移動も快適です。
自転車で大自然を感じながら、鳩間島を堪能しましょう。
しかし、集落周辺以外は舗装された道が少ないため、注意しましょう。
レンタサイクルは民宿などで借りることができますが、宿泊客向けのものが多いです。

鳩間島でできるおすすめアクティビティ

鳩間島と言えば、エメラルドグリーンの海と元気なサンゴ礁が人気です。
島の人口が少なく、ゴミひとつ落ちていないビーチも魅力的でしょう。
南の島ならではのアクティビティ、シュノーケリングとダイビングを紹介します。

鳩間島シュノーケリング

鳩間島シュノーケリング
鳩間島は、八重山諸島でも穴場なシュノーケリングスポットです。
ほかの島よりも波が穏やかで、遠浅な海岸が多いことから、シュノーケリング初心者でも楽しめるスポットがたくさんあります。

鳩間島ダイビング

鳩間島のダイビングスポットは、流れが急なところから穏やかなところまでさまざまあります。
初心者からベテランまで楽しめるダイバーには、うれしい島です。
亜熱帯特有のカラフルな魚も多く、潜っていても楽しい島として人気です。

鳩間島おすすめ観光スポット

鳩間島の観光スポットとして、鳩間中森にある灯台と、海岸沿いの砂浜などを紹介します。
いずれも、日帰りで十分まわれるスポットですし、せっかくの鳩間島で外してほしくないスポットばかりです。

鳩間島灯台

鳩間島灯台
鳩間島は、円形の島の中心部が丘陵になっており、その高台にあるのが灯台です。
この「鳩間島灯台」は、島のシンボルでもあります。
この灯台の隣には、遠見台があります。
これは琉球時代に不審船を見張った遠見台を復元したものです。
この遠見台からは、360度島の周囲を見渡すことができるので観光スポットとして現在は人気の高い場所でしょう。

夫婦岩

夫婦岩
鳩間島の西海岸、屋良浜のそばに、形が似ているけど大きさの違う2つの岩があります。
これが夫婦岩です。
以前、このあたりで農業をしていた仲の良い夫婦がいたことから、名付けられたといわれています。

前の浜

前の浜は、お子様連れなど家族で楽しめるビーチです。
鳩間の港から徒歩3分、集落からも近い前の浜は、アクセスもよく、気が向いたら訪れることができます。
水深も浅く、防波堤で囲まれていますので、お子様でも安心です。

立原浜(たちばるはま)

立原浜
立原浜は、鳩間島でも有数のシュノーケリングです。
夫婦岩のすぐそばにあります。
ビーチが岩場に囲まれていて、サンゴ礁の群生地が砂浜に近いことで、シュノーケリングには絶好のポイントになっています。

島仲浜

島仲浜
島仲浜も人気のシュノーケリングスポットです。
島の北側にありますが、島の集落からも歩いて15分ぐらいですので、気楽に訪れることができます。
ビーチに星の砂がありますので、探してみるのもいいですね。

鳩間島観光を楽しむための注意点

本土のビーチと違って、亜熱帯地方の鳩間島で観光を楽しむには、ちょっとだけ気にかけておくことがあります。
そのいくつか紹介しましょう。

シュノーケリングはツアーに参加しよう

シュノーケリングスポットは、事前に知識があってもなかなか見つけられなかったりするものです。
また鳩間島には宿泊施設が少ないことから、石垣島からの日帰りになることが多いと思います。
往復の高速フェリーの予約や、シュノーケリングスポットへの案内などを考えると、シュノーケリングはツアーに入ることをおすすめします。

紫外線に注意

八重山諸島に来たら、紫外線に注意が必要です。
沖縄でも東京の1.5倍の紫外線があると言われています。
鳩間島に来たら、南国の開放感に浸ってしまいそうですが、紫外線の浴びすぎは、シミの原因ややけどの原因になります。
とくに夏期は、素肌を太陽に晒すことなく、Tシャツなどなにか1枚羽織るのがお勧めです。

急な雨に注意

スコールは南国にしかない雨の降り方ですね。
鳩間島では、梅雨の時期に限らず、年間通してスコールが降ります。
島を訪れるときには、雨具を忘れないようにしましょう。

フェリーの時間に注意

石垣島から向かう場合でも、鳩間島から帰る際でも、高速フェリーは一日2本しかありません。
まず乗り遅れないように気をつけましょう。
そして、台風シーズンなどには波浪や海流の状況で、欠航になることも少なくない交通機関です。
鳩間島が、八重山諸島という大自然の真っ只中にある島であることを、忘れないようにしましょう。

まとめ

今回は、石垣島や八重山諸島最大の西表島のそばにある鳩間島について、ご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
小さな島ですが、八重山諸島の魅力がぎゅっと凝縮されている島です。
旅行に行かれる際は、鳩間島もぜひ訪れてみてくださいね。
最後までお読み頂きありがとうございました。