現地コラム
COLUMN
西表島旅行モデルプラン・3泊4日編
1.導入
長期休みは社会人にとっても学生にとっても最高に気分が上がるものですよね。
そして長期の休みといえば旅行!
日常の疲れを洗い流してリフレッシュするためにも、普段の生活圏とは全く違う土地へ足を運びたい方も多いのではないでしょうか。
いつもと違う土地で日頃と異なる体験をすると、次の日常への活力につながります。
そんな長期休みには、南国気分を楽しみながら心身を癒してくれる楽園、西表島へと旅行に行ってみませんか?
西表島は沖縄県の島で、那覇市のある沖縄本島よりもさらに400kmほど南西にあり、八重山諸島に位置しています。
本島と比べても遥か南という立地なだけあって、西表島の環境は非常に温暖。
亜熱帯気候である沖縄県の中でもとりわけ暖かく、真冬でも最高気温が20℃を超える日が多いほどです。
そんな環境は世界的に見ても稀有な大自然を育んでおり、西表島はユネスコから世界自然遺産として指定を受けています。
島全体の面積のうちなんと9割以上を亜熱帯のジャングルが占めていて、特別天然記念物であるイリオモテヤマネコのような貴重な生き物たちが多数生息しているのです。
沖縄の離島ですので、もちろん西表島は青く美しい海に囲まれています。
さらに島内には川や滝などの水辺が豊富で、さまざまなロケーションでさまざまなアクティビティを楽しむことができるのも大きな特長となっています。
さて、魅力を列挙させていただいた通り、西表島は普通に観光するだけでも遊びつくせないほどの魅力を秘めている島です。
四連休、あるいはそれ以上の連休の時であれば三泊四日という長めのスケジュールで旅行の計画をたてることも可能でしょう。
それなら、もっと西表島のディープな部分を知ってみたいと思いませんか?
大部分をジャングルに覆われた西表島のさらに奥には「陸の孤島」と呼ばれる秘境めいたスポット、船浮(ふなうき)集落が存在しています。
集落という名の通り人は住んでいるのですが、大きな規模ではありません。
ですが、人のいる場所なのにどうして秘境と呼ばれているのか、不思議に思われたのではないでしょうか。
実は西表島はジャングルに覆われているため、島全体を一周できる道路がなく、島内の西側には車で行くことができない場所があります。
船浮集落があるのはそんな島内の最西部。
船でしか行くことができないため、「陸の孤島」と呼ばれているのです。
その交通の不便さから簡単に行くことはできませんが、多くの人が訪れないからこそ保たれている圧倒的な自然の美しさと出会うことができます。
さらに船浮集落はイリオモテヤマネコが発見された地としても有名であり、西表島ならではの文化や雰囲気を味わうことができるでしょう。
それでは船浮集落への行き方などを交えながら、三泊四日の西表島旅行のモデルケースをご紹介していきたいと思います!
2.1日目
まずは西表島への行き方から。
通常の旅行であれば飛行機や新幹線などで目的地まで向かうところですが、西表島は島の大半がジャングルで覆われていることもあり空港がありません。
そのため、まずは同じ八重山諸島にある石垣空港へと向かう必要があります。
成田空港、羽田空港、中部セントレア空港、関西国際空港、福岡空港などの大きな都市周辺の空港からであれば石垣空港への直行便を、それ以外の空港からは那覇空港を経由しましょう。
石垣島に到着後は石垣港へと移動し、離島ターミナルという場所から高速船に乗って西表島を目指します。
どちらの港へ向かう場合も所要時間はおよそ50分程度。
西表島には島の北側にある上原港と南側にある大原港の2つの港があり、宿泊予定の宿の場所やアクティビティとの兼ね合いで利用する港を決めましょう。
今回のご紹介するツアープランでは上原港を目指します。
石垣港離島ターミナル内にある「安栄観光」という船会社にて、上原港行きの乗船券を購入。
その際に「白浜への送迎バスを利用」と必ずお申し出ください。
注意しておきたい点として、西表島にはコンビニがないということが挙げられます。
都会の感覚でいると細かな買い物ができずに困ってしまう可能性があるため、必要なものは高速船に乗る前にしっかりと購入するようにしましょう。
また、西表島にある小さな店舗や食堂には基本的にキャッシュレス決済が普及していないものと考えて、必ず現金をご準備ください。
上原港に到着したら安栄観光の送迎バスに乗車し、30分ほどの時間で「白浜」へ向かいます。
西表島の外周を巡る道路はこの白浜が終着となっており、そこからは船に乗って移動する必要があります。
白浜港で乗船し、そこから船浮集落まではおよそ10分ほどの船旅です。
移動が相次ぎますが、ここは既に西表島。
船浮集落までの海は信じられないほどの青さと透明感であり、船上から眺めるだけでも退屈しないでしょう。
すぐそばでウミガメを見られることもあります。
船浮港へ到着したら、宿泊先へ向かいチェックインを済ませ、ようやく移動が完了です。
長旅お疲れ様でした。
チェックインを済ませてまだ余裕がある方は、ぜひ「イダの浜」へ足を伸ばしてみてください。
イダの浜までは集落から徒歩で10分と少し。
この浜辺はアクセス性が優れないため、まだ観光地化されておらず、自然環境が保たれていることから沖縄でもトップクラスの美しさを誇っています。
海水浴にも適した海なのですが、海の家やそれに付随する更衣室、シャワー、トイレに売店などがないという点は留意しておきましょう。
集落には海水浴用のグッズをレンタルできる店などもあるので、ここでしっかりと遊ぶ際は利用を検討したいですね。
とにかくロケーションが絶景で、何も考えずに一日中海の前でボーッとしていても過ごせてしまうほどですので、時が経つのを忘れてしまいます。
イダの浜への道中では、リュウキュウアサギマダラやオオゴマダラなどの南国らしさを感じさせてくれる蝶がたくさん飛んでおり、草むらからヤギが登場することも日常の風景です。
沖縄旅情を感じるには最適のスポットでしょう。
3.2日目
さて、旅行2日目は秘境の海をシュノーケリングで覗いてみましょう。
白浜港から集落までの船旅でも見かけることがありますが、西表島の奥地である船浮や網取の海はウミガメの生息地となっています。
この一帯はとにかくウミガメとの遭遇率が高く、必ず会えると言ってしまっても過言ではないほど。
さながらウミガメのパラダイスとでも呼ぶべき環境となっていて、シュノーケリングで海に潜ればウミガメや熱帯魚たちの群れと並んで一緒に泳ぐことができます。
透明な海ではシュノーケリング中に遠くまでを見通すことができ、色とりどりのサンゴやソフトコーラルはまるで竜宮城のようです。
シュノーケリングは難易度が易しいアクティビティで、未経験の方からお年寄りの方、泳ぎや体力に自信のない方などどなたでも問題なく楽しんでいただけるのでご安心ください。
ちなみに用具を持参することで個人でシュノーケリングをすることも可能ですが、荷物が増えてしまうことや安全性などを鑑みて、現地ツアーに参加してシュノーケリングを楽しむ方が良いでしょう。
「ふね家」さんのツアーでは船の底がガラスになったグラスボートで移動するので、船上からでも海の中を見渡すことができます。
このツアーでは水難救助員の資格を持つスタッフが一緒に海に入ってくれて、さらに安心して参加することができますね。
また、ライフジャケット、シュノーケリング3点セット、バスタオルが無料でレンタルできるため、水着を持参するだけで身軽に参加できます。
荷物が増えてしまいがちな旅行中にはありがたいポイントですね!
加えてこのツアーの魅力的なところは、船浮出身のガイドの方が船浮集落やその周辺を案内してくれるという点。
船浮の地元の方しか知らないような歴史や文化を知ることができるチャンスです。
このツアーでは海も陸もどちらも楽しむことができます。
施設名 ふね家
電話番号 090-4470-5966
営業時間 8:00~21:00
住所 八重山郡竹富町字西表2437(船浮)
夕食後は夜の船浮集落をお散歩してみませんか?
国の特別天然記念物イリオモテヤマネコが発見された地であり、船浮は自然の宝庫です。
背中がまん丸でかわいいセマルハコガメや大きなヤエヤマオオコウモリは、いつ訪れても出会うことができます。
とっても幸運な方は、さらにイリオモテヤマネコにも出会えてしまうかもしれません。
さらに注目したいのが星空。
人口50人ほどの集落には余計な光源がなく、真っ暗な中で妨げなく夜空を眺めることができます。
西表島は北半球と南半球、両方の星座を見られるということでも有名な地。
驚くほどたくさんの星がクリアに見える様は、天然のプラネタリウムを目の当たりにした感動を与えてくれます。
4.3日目
3日目は早起きをして、朝焼けに染まったイダの浜へと足を伸ばしてみましょう。
誰もいない浜辺は静寂に包まれていて、まるでセレブが訪れるプライベートビーチのよう。
波の音に耳を澄ませてゆっくりと散策すれば、都会で味わうことのできない特別な時間があなたを包んでくれるでしょう。
最終日には石垣島へと戻る船に乗る必要がありますので、船浮集落に滞在するのはこの日まで。
朝食とチェックアウトを済ませたら白浜港へ向かい、しっかりと風景を目に焼き付けつつ集落を後にしましょう。
白浜港周辺で昼食を食べたら、午後からでも参加できるアクティビティにチャレンジです。
西表島のシンボル、ピナイサーラの滝を目指すカヌーツアーへ行きましょう!
高低差50m、迫力満点のピナイサーラの滝をカヌーとトレッキングで目指します。
カヌーに乗ったことがない方は乗りこなせるか不安に思われるかもしれませんが、アクティビティ用のカヌーは安定性が高く操船しやすさも抜群。
多くの方が容易に乗りこなすことができ、小さなお子様からシニア世代まで幅広い年齢層の方が楽しむことができるでしょう。
カヌーの次は、まるで異世界のようなマングローブ林の中を散策します。
「本当に日本?」と疑いたくなるほどに生い茂ったジャングルを潜り抜けていき、やがて見えてくるのがピナイサーラの滝。
西表島に数ある滝の中でも一、二を争う名瀑ピナイサーラの雄姿を目の前でお楽しみください。
眺めるだけでなく、滝壺で水遊びもできます。
安心のガイド付きツアーに参加して、世界自然遺産登録地の大自然をお手軽に楽しみませんか?
遊び疲れたツアー終了後は、上原港または上原地区のホテルまで送迎があるのも嬉しいポイントです。
施設名 西表島 ADVENTURE PiPi
電話番号 0980-85-7240
営業時間 7:00〜22:00
5.4日目
楽しい旅行もいよいよ最終日。
ここまではアクティブな遊びを中心に過ごしてきましたが、最終日は一転、穏やかなムード漂う由布島で過ごしてみるのはいかがでしょう。
由布島は浅瀬地帯を挟んで西表島と隣接している島で、水牛が牽引してくれる水牛車で約15分かけて赴くことができます。
由布島の特徴は島の全体が「亜熱帯植物楽園」という植物園になっているという点です。
植物園と聞くと地味な印象を持たれるかもしれませんが、ブーゲンビリアやハイビスカスなど本土ではあまり見ない亜熱帯の植物があちこちに咲いている光景は、まるで楽園に訪れたかのよう。
水牛たちが休んでいる水牛の池を眺め、日本最大級の蝶であるオオゴマダラが飛び交う姿を目にすれば、最終日に相応しい最高の南国風情を堪能できるでしょう。
島内には西表島らしい料理やスイーツを提供してくれるレストランや売店もあり、飲食とショッピングをしっかり楽しむことができますよ。
オリジナルの水牛グッズはお土産として大人気ですので、西表島の思い出として購入するのもオススメです。
施設名 亜熱帯植物楽園
電話番号 0980-85-5470
営業時間 9:00~17:00
レストラン 11:30~17:00(※ラストオーダー 16:00)
6.まとめ
短い日程の旅行ではなかなか訪れることのできない西表島の奥地には、多くの人々が訪れにくい場所だからこそ保たれている特別な絶景や体験があります。
野鳥のさえずりが聞こえる静かな集落、美しく透き通るイダの浜、ウミガメやサンゴの楽園の海などの雄大な自然をゆっくりと味わってみませんか?
時間を忘れ、スケジュールに追われることなくゆっくりと過ごしてこその南国旅。
三泊四日、あるいはもっと長い日程で訪れてみるのがオススメです!
※本ページに記載の情報は2020/10現在のものです。