現地コラム
COLUMN
冬の西表島の過ごし方
みなさんこんにちは!
冬の西表島と聞いて何を想像しますか?
「流石に南の島も冬は寒いのかな?」と思われる方もいらっしゃれば、「南国なんだから冬のシーズンであろうと暖かいに決まっている!」というイメージをお持ちの方もいらっしゃると思います。
実際、西表島の冬は確かに本土と比べて暖かいのですが、冬の時期の注意点として沖縄県の冬季特有の強い北風が挙げられます。
日によってはかなり強く冷たい風が吹くため、気温と体感値が違うというケースが頻繁に生じるのです。
ただそれを踏まえても、気温自体は間違いなく温暖と言えます。
気温に合わせた服装に加えて、もう一枚いつでも羽織れる薄手の上着を持参していると、問題なく快適に過ごすことができるでしょう。
寒さに弱い方は生地の厚みよりも防風性を重視して、ウインドブレーカーなどを持っておくのがオススメです。
そして西表島の冬には他にも楽しみがたくさんあります。
本記事ではそんな西表島の冬についてご紹介いたします。
目次
西表島の冬
西表島は沖縄本島よりもさらに南西へと400km以上の地点に位置しており、その立地上、本土とは異なる亜熱帯気候となっています。
なんと西表島は冬でも最低気温が15度を下回る日がほとんどなく、天気の良い日だと最高気温が20度を上回ることも多いです。
そのため、日中は半袖だけで過ごすことができる日も多々あります。
さらに降水量も少なく、台風の多い8月や9月と比べると天候に左右されずに観光を楽しむことができるシーズンなんです!
しかし上述した通り、沖縄の冬季は北風がとても強いことで知られています。
より具体的に言うと、風が強い日の西表島は、気温よりもマイナス10度ほどの体感温度に感じてしまうこともあるのです。
特に、夜間や早朝になると底冷えする寒さを感じます。
日中だけの観光なら薄手の上着を用意するだけで問題ありませんが、もし早朝や夜中のツアーへの参加を考えているのであれば、もう少し暖かい衣服も用意した方がいいかもしれません。
昼と夜の寒暖差が激しい季節なので、そのことを念頭に置いた上で旅支度をすると良いでしょう。
本土に比べると驚くほど暖かい気候ですので、寒さが苦手な人は避寒地として西表島に長期滞在するのもありかもしれませんね。
冬の西表島のメリット
さて、はじめに気候の温暖さについてお話しさせていただきましたが、冬場に西表島を訪れるメリットはそれだけなのでしょうか?
実は他にも多くのメリットがあります。
まず挙げられるのは、西表島では冬場でもマリンアクティビティなどが楽しめるという点です。
マリンアクティビティは保温性の高いウェットスーツなどを着用して行うものが多いため、寒さに凍えることなく快適に西表島の海を楽しむことができます。
実際夏の頃ほどではありませんが西表島には冬場でもマリンアクティビティを目当てに訪れる方も多く、それなりに盛んに行われているため、寂しさを感じることなく楽しめるでしょう。
また、これは西表島に限ったことではありませんが、冬の海はプランクトン量が減少することで夏と比べて透明感が増しています。
元々青く美しいことで知られている西表島の海がより透明度を増すと、その美しさはまさに格別!
シュノーケルなどで海中に潜れば、視界を遮るものが何もないかのように遠くまで見通すことができ、サンゴや熱帯魚の活力に満ちた姿を目に出来ることでしょう。
もう一つ、西表島観光における最大の特徴とも言えるジャングル探検ももちろん真冬でも楽しむことができます。
イリオモテヤマネコをはじめとする島固有の動植物、雄大な自然環境を目にすることができる魅力的なスポットなのですが、ジャングルを歩くのはそれなりにハードです。
夏場に訪れると汗だくになってしまうことも。
そんなジャングル探検も、涼しい冬場であればかなり快適に行うことができます。
トレッキングやカヌー、マングローブの群生地、数々の滝の観光など、さまざまなスポットを巡るツアーに参加してみるのも良いのではないでしょうか。
また、他のメリットとして、冬場は比較的旅費を安く抑えやすいという点が挙げられます。
どの地域でも、旅行者が多くなる季節とそれ以外の季節では、移動費や宿泊費の価格が変わってくることが大半です。
西表島も同じく、多くの人が訪れる夏場と比べると移動費、宿泊費ともに安く抑えられるのです。
旅費が浮けば、その分だけ旅行中の他の費用に充てることができるため、夏場の旅行では費用面で躊躇してしまうアクティビティやグルメを楽しめるかもしれません。
さらに観光客が少ないという点もメリットで、他の観光客の方々に気を遣いながらの旅行とは違って、のびのびと南国の雰囲気を楽しむことができるでしょう。
冬の西表島のデメリット
対して冬の西表島旅行における唯一のデメリットは、やはり北風の強さが挙げられます。
上でもご説明した通り、冬の西表島は天気予報の数字だけでは測れない、思わぬ寒さに見舞われてしまうケースが多々あるもの。
そのことも考慮して、ウインドブレイカーの持参などで防風対策をしていく必要があります。
また、ボートシュノーケルやボートダイビングなどは風が強いと船が出せず、ツアーがキャンセルすることもあります。
そのため、特に風の強くなる12月後半は注意が必要です!
冬の西表島でおすすめのアクティビティ
それでは、冬場の西表島でオススメしたいアクティビティをいくつかピックアップしてご紹介させていただきます。
夏場とは傾向が異なりますが、楽しい遊びが満載です!
①由布島観光
由布島観光は西表島で人気のツアーの一つです。
由布島とは、西表島から船で約10分程度の場所に位置する小さな島であり、西表島No.1観光スポットとして高い知名度を誇っています。
この島は西表島の砂が海流により運ばれ積み重なって形成された島であり、周囲は約2km、人口は十数人ととてもこじんまりした島となっています。
西表島から由布島の間は浅瀬となっており、交通手段は水牛車。
水牛のゆったりとした歩みに揺られて海を渡っていく最中には、運転手の方が三味線を弾きながら民謡を唄ってくれます。
その心地よさに、思わずうとうとしてしまうでしょう。
より一層沖縄を感じられること間違いありません!
水牛一頭一頭にも個性があり、水牛車に乗ればすぐそばで顔を眺められるためとても可愛らしい一面を目の当たりにすることができます。
また、島を渡り切った後、砂浜で寝ている姿もとても愛くるしいです。
由布島には亜熱帯特有の植物が多く生育しており、由布島の亜熱帯植物園ではブーゲンビリアやヤシの木、アダンの木などの珍しい植物が鮮やかに生い茂っている姿を観ることができます。
さらに、ここでは日本最大の蝶である「オオゴマダラ」も養殖されており、きらきらと神々しい金色に輝くそのサナギを目にすることもできるのです。
訪れた際はぜひ記念撮影をしましょう!
②グラスボート
西表島など沖縄旅行の定番といえばマリンアクティビティ。
青く美しい海を全身で楽しむことができます。
ですが、冬の時期に体を冷やしてしまうことに抵抗がある方や、化粧が落ちてしまうのが億劫、小さい子がいるから参加できないなど、マリンアクティビティに難色を示される方も少なくないと思います。
そんな方にぜひオススメしたいのがグラスボート!
グラスボートとは船底がガラス状になっており、海の中に入らずとも海中の様子を楽しむことができるボートです。
安全で水濡れの心配もないため、ご年配の方や小さなお子様でも安心して海中観察を楽しむことができます。
西表島の海の大きな特徴の1つと言えるのが、すぐそばに位置する石西礁湖という国内最大のサンゴ礁です。
石西礁湖は南北約15km、東西約20kmと広大な面積を誇っており、サンゴの種類も400種類以上ととても豊富なスポット。
グラスボートの船上からであれば、美しいサンゴ礁や海の生き物たちの観察を水に濡れることなく楽しむことができるのです。
なお、このグラスボートに乗ることができるのは西表島の南方に位置する大原港。
「じゅごん」という親しみやすい名前のグラスボートが用いられています。
じゅごんは中央に潜水室が設けられた構造となっており、その潜水室の窓から西表島の海を覗くことができるのです。
このマリンアクティビティは人気が高い上に1日に2、3便しか運航していないので、早めに行くのがオススメです。
③ダイビング
グラスボートの項目でもご紹介した石西礁湖を有する西表島の海域はサンゴ礁の規模、サンゴの種類、状態の全てが優れており、世界有数のダイビングスポットとされています。
そのため、西表島へは国内のみならず海外からもダイビング目的で訪れる方もいるほどで、まさにダイビングの聖地と言っても過言ではない環境なのです。
そんなダイビングも、もちろん冬場であっても十分に楽しむことができます。
海に浸かった後、濡れた体に風を浴びると寒いんじゃないかと思われるかもしれませんが、保温性に長けたウェットスーツを着用していればその点は心配ありません。
加えて西表島の海は、他の場所と比べても冬の水温が高いことで知られており、水中ではむしろ暖かいとさえ感じるでしょう。
水温が高い理由として挙げられるのが、西表島周辺はフィリピンからの黒潮の北限にあたる位置だからということです。
黒潮から温かい水流が運ばれてくるため、気温が10度の日にも関わらず水温は20度近くあることもあるのです。
ダイビングとよく比較されるアクティビティがシュノーケリングですが、透明度の高い冬の西表島の海は大変奥深いもの。
ダイビングの方がより深く、より長時間に渡って海中を堪能できますので、ライセンス取得の手間を惜しまないのであれば、ぜひダイビングにチャレンジしていただきたいところです。
西表島の透き通った海を深く深く潜水していくと徐々に光が無くなり、視界全体が深く濃く、幻想的な青色に包まれていきます。
浅瀬ではいそいそと泳ぎ回っていた魚たちも、深度を増すごとにゆったりと落ち着いた様子で泳いでいるところを観ることができます。
魚たちの本来の姿を観察することができる点もダイビングの魅力の一つですね。
冬の西表島の海でのダイビングは魅了されること間違いなしなので、ぜひとも一度チャレンジしてみてください!
さいごに
冬の西表島の過ごし方についてご紹介いたしました。
いかがだったでしょうか。
南国旅行と言えば夏!
そんな先入観を持ってしまいがちですが、ご紹介させていただいたようにシーズンを外すことの良さも多々あるのです。
西表島は冬でも本土より比較的温暖ですが、北風がとても強いこともあり本来の気温とは異なり、体感温度はかなり低く感じることもあります。
特に、マリンアクティビティにより濡れた体に冷たい北風が当たると気化熱で体の熱を奪われてしまうため注意が必要です。
そのためにも、マリンアクティビティ時にはウエットスーツの着用、夜間・早朝には長袖や防風素材の服を着用するなどの対策をしましょう。
ただ、この時期は西表島の通年を通しても透明度が最も高いシーズンなので、より一層美しい西表島の海を堪能することができます。
冬場は費用面でも西表島への訪れやすさが増す季節ですので、冬の旅行に迷われた際は、ぜひ西表島への観光をご検討ください!
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最後まで読んでいただきありがとうございました。