현지 칼럼
COLUMN

春の西表島の過ごし方
目次
春の西表島の過ごし方
春と言えば色々な事が新しく始まる季節!
入学や進級、入社など、年度が替わり多くの人々にとって人生の節目となる季節です。
また、春は終わりと別れの季節でもあります。
学生の方にとっては卒業の時期であり、社会人の方は企業の決算期であることから転勤などが増えるシーズン。
環境が変わることは心機一転の期待感を生んでくれますが、同時に環境の変化に伴うストレスにも晒されやすいもの。
五月病という言葉もあるように、何かと気疲れしたり気持ちの糸が切れてしまうこともある時期だと言えます。
そんな季節だからこそ、旅行に赴いてみるのはいかがでしょうか?
普段とは違う場所に足を運び、美しい景色を眺めて新しい体験をすることで心身ともにリフレッシュし、新しいステージへと挑むための活力を得られること間違いなしです。
しかし、春はまだまだ寒さが残る日もある季節ですので、旅行先は慎重に選びたいところ。
そこでオススメの場所が西表島です。
西表島があるのは那覇市がある沖縄本島よりも南西に400kmほど向かった地点。
本土どころか沖縄本島よりも台湾の方が近いという立地をしており、気候も本土とは異なる亜熱帯気候となっています。
西表島は世界的に見ても稀少な自然環境に恵まれた島であり、ユネスコから世界自然遺産の候補地として指定を受けているほどです。
世界的に見ても稀少な自然環境下で、特別天然記念物のイリオモテヤマネコをはじめとした独自の生態系が育まれており、「東洋のガラパゴス」とも称されています。
そんな西表島は年間を通して非常に温暖。
真冬の時期でも気温が20℃を超える日も多く、3、4月においては平均気温が20℃を上回ります。
4月に至っては25℃オーバーの夏日を記録する日もあるほどで、なんと海開きが行われるのは3月!
総じて温暖で、春先の観光にとても適した島だと言えるのです。
それでは、春の西表島の具体的な魅力について見ていきましょう!
西表島の春
さて、まずは上で軽く触れさせていただいた気候と気温についてもう少し詳しくご説明させていただきます。
冒頭でご紹介した通り、西表島の春はポカポカと暖かい陽気に包まれているのが特徴です。
3月の平均気温にあたる20.3℃という数値は、東京の5月下旬に相当するものとなっています。
それでも夜は寒くなってしまうのかと思いきやそんなこともなく、昼夜の寒暖差もおおよそ5℃以内に留まる程度。
概ね15℃は上回ってくる日が多いという温暖ぶりで、一日を通して非常に快適に過ごすことができる気候なのです。
なんと3月には国内で最も早い海開きが開催されます!
本土においては多くの地域で7月上旬頃からが海開きのシーズンですので、4ヶ月も季節を先取りしているというわけですね。
4月になると平均気温が22℃まで上がり、さらに過ごしやすい環境が整うため、日中を半袖で過ごしても問題ありません。
冒頭部で述べさせていただいたように気温が夏日に達する日も出てきますし、海中の温度は基本的に陸地の気温よりも温かいものとなっているため、海水浴にも安心の環境です。
西表島の海底にはたくさんのサンゴ礁が生息しており、そんなサンゴたちが砕けたものが積もった砂浜は真っ白に染まっています。
もちろん青く透き通るような海と白い砂浜、南国ならではのコントラストを思う存分楽しむことができるでしょう!
しかしこの好気候も5月上旬まで。
5月中旬辺りから西表島は本土に先駆けて早めの梅雨へと突入してしまいます。
気温もさらに上昇して平均気温が25℃を超えてくるため、梅雨特有の高い湿度と併せてあまり過ごしやすいとは言えないシーズンです。
西表島の雨は、短時間に強く降る南国めいたスコールですので、延々と長雨に降られてしまうということはありませんが、それでも観光には難を感じてしまうかもしれません。
また、晴れる日ももちろんありますが、この時期から夏にかけての西表島は直射日光だけでなく紫外線も強烈です。
雨天曇天だからと油断せず、念入りなUV対策とこまめな水分補給が欠かせません。
ちなみにこの時期には、八重山諸島の固有のホタルであるヤエヤマヒメボタルを観察することができます。
ベストシーズンは3月~5月上旬となっており、西表島の春の風物詩と言えるでしょう。
ヤエヤマヒメボタルは本土に生息するゲンジボタルやヘイケボタルよりもかなり小さく光量も大人しめなのですが、密集して光るという珍しい習性を持っています。
西表島の環境はホタルの住処として非常に適しており、本土ではなかなか見かけないほどの大量のホタルを目にすることができます。
密集して光るというヤエヤマヒメボタルの習性と西表島ならではの膨大な数が相まって、数千匹、あるいは万を超えるホタルが群れをなして光る姿はまさに圧巻。
光の絨毯と形容されることもある絶景と出会うことができます。
春の西表島のメリット
春の西表島には上でご説明した好気候などのメリットがたくさんありますが、その中からさらに掘り下げた二つのメリットをご紹介いたします。
一つ目はシーズン限定のツアーがあるという点。
上でご紹介したヤエヤマヒメボタルツアーをはじめ、この時期にしか見られない西表島ならではの絶景を拝むことができます。
基本的に春から夏前にかけての季節は、春休みやゴールデンウィークといった大型休暇が相次ぐこともあり、観光人気が非常に高いシーズンです。
そのため、現地で観光客向けの期間限定ツアーなども多く組まれており、西表島をより深く楽しめるでしょう。
期間限定という言葉は、魅力的な響きですよね。
ホタル鑑賞をはじめとした期間限定ツアーは満足度100%間違いなし!
各種ツアーをしっかりチェックして行くことで、素敵な旅行になるでしょう。
次に、二つ目のメリットをご紹介させていただきましょう。
こちらは全ての人に対してメリットと言えるわけではありませんが、一部の方々にとっては何にも代えがたい多大なメリットと言えるかもしれません。
なんと、西表島には杉が生えていません!
スギと言えば花粉、春と言えば花粉症の季節です。
この季節に悩まされる方が多いスギ花粉が、西表島には飛んでいません。
重度の花粉症の方などはこの時期に避暑地ならぬ避花粉地としてわざわざ西表島を訪れるという話も聞くほど。
非常に辛い花粉症から少しでも逃れるために、西表島へと足を運んでみるのもいいかもしれませんね。
春のデメリット
メリットばかりだけでなく、春の西表島にはデメリットもありますのでご紹介させていただきます。
この時期のデメリットとして挙げられるのは、交通費や宿泊費など諸々を含んだ旅費の高騰です。
メリットの項目で述べたように、春は大型休暇が相次ぐことから旅行に行く方も多いシーズンです。
一般的に、需要が高まった場合には価格も高まってしまうもの。
春の西表島は、旅費がある程度高くなってしまうことと、人が多いという点は頭に入れておきましょう。
島内の混雑を加味して、時間に余裕がある旅行プランを計画し、航空券やホテル、レンタカーなどは早めに手配することをオススメします。
しかし、活気があるのは良いことでもあり、人で溢れた南国のビーチの光景はリゾート地に来たという気分を高めてくれることでしょう。
ですが、これはあくまで春休みやゴールデンウィークなどの大型連休の話。
連休時を外して予定を組むことができれば観光する人も少なく、ホテル代や航空券代、ツアー代などもかなり安価に設定されています。
時期を外せばリーズナブルに自由度が高い旅を満喫できるため、ご自分の都合と併せて上手く利用しましょう。
その他のデメリットとしては、3月中旬頃までは北風の影響で気温の数値よりも肌寒さを感じることがあるという点が挙げられます。
そうは言っても、本土の同じ時期とは比べ物にならない温暖さなので、過剰に心配するほどのデメリットではないでしょう。
念のため、薄手の上着を一枚持参しておくと安心です。
春の西表島でおすすめのアクティビティ
さて、次は春の西表島観光で楽しめるアクティビティを見ていきましょう。
挙げきれないほどのアクティビティがありますが、特に春に適しているものをピックアップさせていただきます!
①鍾乳洞ケイビング
初めにご紹介するのは鍾乳洞でのケイビングです。
他の時期でももちろん楽しめますが、暑すぎず寒すぎずの春はケイビングに最適の季節です。
西表島のマングローブジャングルの中をトレッキングして鍾乳洞へと向かっていくと、木々を掻き分けて進んだ先に神秘的な雰囲気を醸し出す鍾乳洞が姿を見せてくれます。
鍾乳洞の中へ入っていけば気分はまさに探検家!
身を屈めて低い場所を潜ったり、体をよじって狭い場所を通ったりと、全身を使ってのケイビングは、まるでゲームの中に入り込んだかのような非日常感を味わうことができます。
また、ジャングルに囲まれた鍾乳洞の周りは自然豊かで多種多様な植物や固有の動物たちが姿を見せてくれるため、ガイドの方の案内と併せて独自の生態系観察を楽しめるでしょう。
ひざ当て、ひじ当て、ヘルメットなどの安全具をしっかりと装備した上での参加となるため、小さなお子さまでも安心して楽しむことができます!
②クルージング
春の西表島の美しい環境を落ち着いて楽しみたい方にはクルージングがオススメです。
周囲の大森林や海や川といった美しい景色の中をゆったりと進んでいきます。
海でのクルージングでは、透明度の高いエメラルドグリーンの海を覗き込むことができ、海中の彩り豊かなサンゴ礁や、そこを住処とする熱帯魚たちが気持ちよさそうに泳ぐ姿を鑑賞できるでしょう。
また、西表島には海だけでなく美しく広い川も流れており、両岸に生い茂ったマングローブ林に囲まれて南国風情を楽しむことができます。
途中では滝を見ることもでき、その迫力に感動すること間違いないでしょう。
島内にいくつかあるクルージングの中でも特に高い人気を誇っているのが浦内川観光クルージング。
西表島最長の川をゆったりと回る優雅な船旅を味わえますので、お子さま連れの方やご年配の方とご一緒の旅行など、幅広いシチュエーションに対応できるツアーです。
他にも、バラス島などへと向かうクルージング船も人気が高く、スピードが出るため白い波飛沫と海面に残る泡の軌跡、青い海とのコントラストを楽しむことができます。
③シュノーケリング
春の西表島はもうすっかり海も温暖です。
せっかく南国の西表島を訪れたのなら、やはり大定番のシュノーケリングは体験しておきたいところ!
西表島では、多くの人が集う有名なシュノーケリングスポットから未開の地のような風情のある穴場スポットまで、さまざまなロケーションで潜水を楽しむことができます。
島内に数ある有名スポットの中でも特に人気が高いのは、星の砂ビーチです。
みなさまは沖縄県でよくお土産として売られている、ビン詰めの星の砂をご存知でしょうか?
星の砂ビーチの浜辺にはそれと同じ星型の砂がたくさん散らばっており、それがビーチの名前の由来ともなっています。
そんな星の砂ビーチから臨める海には、他のビーチの比ではないほど多種多様な魚たちが生息しており、その数なんと約100種類以上!
色鮮やかな魚たちを眺められることから、シュノーケリングスポットとして高い人気を誇っているのです。
他にもウミガメが上陸するビーチや、現地の人しか知らないようなプライベートビーチも数多くあるため、隠れた名スポットを探してみるのも面白いかもしれませんね!
さいごに
春の季節の西表島についてご紹介させていただきました。いかがだったでしょうか。
春といえばまだまだ寒さが残るイメージですが、西表島では沖縄の中でも特に温暖な気候を味わうことができます。
3月には海開きも行われるため、春とは言えど初夏のような感覚で楽しめることでしょう。
その頃にはシュノーケリングやダイビングなど、多くのアクティビティが体験できます。
シュノーケリングには、熱帯魚が多いスポットや人が少ないプライベートビーチのようなスポットなど様々あるので、その日の気分によって変えるといろんな楽しみ方ができるでしょう。
ぜひ、春の西表島で年内初のマリンアクティビティを体験してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。